【本】マダム小林の優雅な生活

 

過去のレビューを掘り出してくるシリーズvol.3は本です。

もう離婚してしまいましたが、私の大好きだったご夫妻、三谷幸喜と小林聡美。

奥様の小林さんのエッセイです。単なる女優のエッセイ本と思ったら大間違いなおもしろさでした。

マダム小林の優雅な生活

ーーーーーーーーーーーーーーーーー2005年1月18日

女優であり、三谷幸喜の奥様でもある小林聡美著。

個性派女優として、忘れられない存在感の持ち主だ。

今期の月9にも出演している彼女の1998年の作品で、

結婚して3年目の頃のエッセイである。

タイトルに反して、庶民の生活感たっぷりの文章には

旦那様に負けず劣らず笑いのセンスが光る。

彼女自身にユーモアのセンスがあるのはもちろんだが、

日々普通に暮らすだけでおもしろい事件を呼び寄せる人のようだ。

文は人なり。読み進めるにつれ、誰もが彼女を愛しく思うはず。

通常タレントエッセイは、つまらない日常を書いても許されるが

この本に収録されている毎日は

プロのエッセイストにひけをとらない鋭い眼差しで切り取られている。

たとえば、

・園芸につきものの昆虫との格闘
・夫がいない自由な生活の恐しさ
・北海道ロケの合間に行く一人旅

など日常の中で起こるちょっとしたできごとから、

・ストーカー銀行員との電話戦争
・自称アウトドア派の夫との旅行
・5カ国語を操る日本人の英会話

など普通に生活していたら出会えない珍事件まで、

小林聡美ならではのちょっとクールで、

しかし何でも寛容に受け入れる度量の深さで描きとる。

この本を通読して1度も笑わない人は病院に行った方がいい。

それくらいこの本は、いや小林聡美はおもしろい。

吉本ばななの解説も必見です。

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