【映画】ライフ・イズ・ビューティフル

昔書いたレビューを転載していく企画vol.2です。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2005年8月24日

(私が、これまでの生涯でいちばん愛している映画が、これです。)

イタリア映画の名作。
ロベルト・ベニーニ監督、主演。

1939年、イタリアのトスカーナ地方、
第二次世界大戦のきな臭さが漂う時代だ。
主人公・グイドは、いつも笑顔で、太陽のような男。
新しく舞い降りたこの土地で、書店を開く。
偶然に何度も会ってしまう女性、
ドーラのことを「姫」と呼び、慕う。

1つのハイライトは、
ドーラの心がグイドに向くまでのプロセス。
グイドは、別に婚約者がいるドーラの気持ちを
何とかして自分に向けるため、
あらゆる努力をする。
王子になったり、給仕になったり、魔法を使ったり!
心を尽くすグイドの愛は、いつだってサプライズ。

そんな彼らの間には、ジョズエという息子が生まれる。
目の中に入れても痛くないほどの息子と
最愛の妻を、大切に大切にし続ける毎日。

ある日、戦争が本格化し、
グイドとジョズエはユダヤ人収容所へ連れて行かれる。
それを知ったドーラは、毅然と自分も汽車に乗る。
収容所での生活は、悲惨を極めることになるが、
グイドは、ジョズエに惨めな思いをさせないように、手を尽くす。
これは拉致ではなく、ゲームをしにきた、
1000点取ったらジョズエの好きな戦車がもらえるなど、
人間の空想力の無限を感じさせるファンタジックな父親だ。

あえてここには書かないが、
見どころは大まかなストーリーではなく、
1つ1つのこまかなディテール。
エピソードが、緻密に考え尽くされていて、すばらしい。
涙の出るシーンが、ラストだけではない。

愛の美しさ、家族の結団力、戦争の酷さ、
人の歴史がこれまでに生み出してきた
いちばんすばらしいものといちばん醜いものが詰まっている。
「どんなことがあっても、人生はすばらしい」のだ。

★×∞ (これを観ずに死ぬなら、今すぐ死んだ方がマシ)

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